【職種研究 ~海外営業・国際業務編】

外国人がメーカーで活躍している3つの職種について解説します


■海外営業・調達(購買)・生産管理

 

留学生と面談をしていると「語学力を活かしたいけど、どんな仕事があるか教えてほしい」「母国との架け橋になる仕事がしたい」という相談を受けることがあります。求人情報や会社のホームページを見ているだけでは、実際に外国人がどの仕事で活躍しているか見えづらいかもしれません。ASIA Linkでは外国人が活躍できる仕事として、メーカーの3つの職種をお勧めしています。

 

この3つの職種の特徴について説明します。

 

 

1.海外営業

 

海外営業職の目的は海外マーケットの拡大や販売促進をすることです。

海外顧客との商談や販売代理店との連携、お客様からの商品やサービスに対するお問い合わせ対応などを幅広く行います。人口減少により、日本国内のマーケットは以前と比べ縮小しています。そこで、海外売上を伸ばしたいという企業が多く、多くの外国人が海外営業としてメーカーで活躍しています。

初めてその国に進出する場合、市場調査や競合調査といったマーケティングが重要になってきます。ターゲット顧客を定めて、どの製品をどのような営業方法で売っていくか営業戦略を立て実行していきます。その一つとして、現地の代理店との連携や海外展示会への参加があります。直接顧客にアプローチして商談のアポイントメントを取る方法もありますが、知らない企業に時間を使ってくれる企業はなかなかありません。現地の商習慣に合わせた営業方法を考える必要があります。そこで、現地の文化、習慣、言語を理解している外国人が活躍します。

母国の企業と日本企業を結びつける架け橋の仕事を、語学力を活かしながら行っていく、それが海外営業職の魅力です。

 

 

2.調達(購買) 

 

調達の仕事の目的は、メーカーの生産に必要な材料を「出来る限り高い品質で、安定的に、安く購入すること」です。

言葉にすると簡単に聞こえますが、これを継続的に行っていくのは非常に難しく、メーカーが安定的に生産を行うためにとても重要な職種だと言えます。日本には生産するための資源が少ないため、海外のサプライヤーから材料を購入する必要があります。原料を購入する場合もあれば、直接部品メーカーから部品を購入する場合もあります。その場合、部品メーカーの生産スケジュールなども調整しながら、自社の工場への納品管理も行います。

原料の価格はその国、地域の経済や政治情勢の影響を受けますので、海外の最新情報に対して常にアンテナを張って情報収集しなければ、安定した材料調達ができません。変化する海外の状況に合わせて、より良いサプライヤーを探し続けていくことが求められます。また、現地のサプライヤーとの交渉では、現地の商習慣や交渉のやり方の違いに柔軟に対応する異文化理解が求められます。そして、当然海外企業ですので、現地の言語や英語力が求められます。

そのため、多くの外国人が調達として活躍しています。

 

 

3.生産管理 

 

生産管理の目的は、「できる限り品質の良いものを、コストを抑えて、時間をかけずに生産すること」で自社の商品価値を高めることです。商品価値=顧客の満足度を高めるため、常により良い生産方法を探していきます。

製品の生産はいくつかの工程に分かれていて、大量生産を行うためには、これらの工程が無駄なく連携している必要があります。そのため、別々の工程を効率良く進めるために指示を出す「司令塔」の役割が必要となってきます。それが生産管理の役割です。

生産工程を管理するマネジメント力と、それぞれの部署と連携を取るコミュニケーション力が必要とされる職種です。海外に工場を持っていたり、海外工場に生産を委託したりしているメーカーの場合、海外工場との生産の連携が必要になります。そこで語学力や海外の文化・習慣の理解が必要となり、外国人が活躍しています。また、近年は工場のDX化が進み、日本の工場と海外工場をリアルタイムで管理するITシステムを導入している企業も増えてきました。そのため、IT知識を持っていることもこの生産管理職で活かせる強みとなっています。

 

 

 

外国人が活躍している3つの職種=海外営業・調達(購買)・生産管理を紹介しましたがいかがでしたか?是非、みなさんの職種研究の参考にしてください。

 

 


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